看護学校を選定するに当たり、看護国試の合格率を重視する生徒や保護者が多いかも知れません。しかしながら、国試の合格率だけで看護学校の指導力を判断することは控えた方が得策かと思います。実は薬学部ではもっと顕著な現象なのですが、【国試の合格率】よりも【学校の卒業率】の方が遥かに指導力を示す指標になると考えています。実例を示します。両校ともに看護模試の偏差値は50です。名称は<国試看護学校>と<卒業看護学校>とします。<国看>の入学生徒は40名いましたが、卒業生は24名です。進級できない生徒は退学しました。看護国試は全員が合格したので、国試合格率は100%を誇示しています。<卒看>の入学生徒も40名ですが、全員が進級出来ましたので卒業生も40名です。しかし、国試合格者は24名でしたので、国試合格率は60%でした。不合格の16名は准看の資格を取って病院やクリニックで働きながら、あるいは浪人して予備校通いをしながら翌年の国試に再挑戦しました。結果は半数の8名が合格しました。これより最終的な統計結果としましては、入学生徒40名に対して国試合格者が32名いましたので、<卒看>の【国試最終合格率】は80%と言えます。一方の<国看>の方は入学者40名に対して国試合格者は24名ですので、国試最終合格率は60%になります。合格率を上げるために生徒を切り捨てる学校は学校の何に値しないかも知れません。では予備校はどうなんだ?と聞かれますが、本校は申込順に全員入学です。
-2021年04月25日-