江戸時代からワクチンを接種?

私はワクチンとかいうものは北里柴三郎博士や野口英世博士の時代からのものと思いましたが、なんと江戸時代にも実施されていました。水戸藩主の徳川斉昭は薬師、医師でもあったようです。斉昭自身の記した薬物療法の著書も残っているようです。思うに家臣にいろいろな薬を投与して様々な効能が明らかになっていったのでしょう。古今東西で疫病はいつの時代も恐ろしい病気であり、多くの人命が失われてきました。特に天然痘は奈良時代では人口の4分の1を失ったとする説もあります。斉昭はその天然痘の予防接種をシーボルトの弟子である優秀な藩医に命じました。しかし毒素を体内に入れるとの事で藩士も領民も怖気ずいている所、斉昭は実子の2名に種痘をさせました。どこかの総理大臣が風評被害の食べ物をテレビ向けに試食したのとはレベルが異なるかと思います。斉昭はワクチン接種を武士にも商人にも農民にも無料で実施しました。さらに水飲み百姓が我が子にも接種させた場合には相応の銭まで与えたとも言われています。さすがです。この徳川斉昭は徳川家最後の将軍たる徳川慶喜公の実父であります。

-2021年04月02日-